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recital...04

リサイタル...04

10月26日のリサイタル、今回のゲスト・コンポーザーは井上一平さんです。

一平さんとは、ボストン在住時代にニューヨークの友人を通して出会いました。

当時ボストンのバークリー音楽院をご卒業後、ニューヨークの大学院で研鑽を

積まれていらっしゃる時期だったと思います。私はちょうど

『新進作曲家・書き下ろし作品初演コンサート』的な企画を思案中で、

ニューヨーク在住の作曲家で作品を提供して下さる方を探していました。

友人も快く参加してくれましたが、他にも推薦していただける方はいないだろうか?

と聞いたところ『バークリーでの同門に、素晴らしい人がいるよ!』と、

一平さんをご紹介いただいたのです。折よく<Seriel Preludes> を書かれたばかり

と言うことで音源を聴かせていただき、そのセンス、クオリティの高さに感嘆し、

ぜひとも曲を書いていただきたい!と、直ぐにお願いした記憶があります。

そして快くご承諾下さり、企画のためにクラリネットとピアノの素敵なデュオ曲を

書いて下さいました。

その後も、初めに聴いた<Seriel Preludes>の抜粋をコンサートで弾かせていただいたり、

またその曲が12音技法の曲(*参照)でしたので、その曲の音をモチーフに油絵を描いたりも

しました。絵葉書も作りましたので、ご存知の方もいらっしゃるかも知れません。

 

(*)12音技法とは....

1オクターヴ内の音(12音)を1個ずつ重複しないようにランダムに配置して音列を作り、

それらの音に音価(4分音符、2分音符など)とリズムをつけて順番に並べてゆく。

伴奏も和音も全て、この音列を、初めに決めた順番通りに使って一曲を作る技法。

それまでのクラシック音楽の「調性」から逃れようとする試みで、

1900年初頭あたりから始まった。ウェーベルン、ベルク、シェーンベルクなどが有名。

 

このような出会いを経て、いつかコンサートで弾かせていただきたいなぁ、

と長く思っていた事が、実現いたします!

現在一平さんは東京を拠点にご活躍中で、現代音楽はもとより、

TVプログラムのテーマ曲(NHKコズミック・フロント)作曲、番組の為の編曲、

シンガーの方々とのコラボレーション、アニメ作品(ブルー・ピリオド)

サウンドトラックへの曲提供などなど、幅広い分野で第一線でご活躍です。

そんな一平さんの貴重な曲を、今回はチェロとピアノのデュオに編曲していただき、

演奏いたします。私も大好きなアニメのテーマ曲、興味津々のTVプログラムの曲を

演奏出来るなんて!!と今からちょっとドキドキしています。

 

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