ご報告が遅くなりましたが、11月29日代々木上原ムジカーザにてのピアノリサイタルが無事終わりました。
今回は音楽だけでなく自作絵画の展示も行ったので、当日に向けた準備がいつにも増して大変でした。プログラム一曲につき一枚の油絵を描き下ろし、ホールで譜面台に乗せて展示する......というかなり無謀(!?)な計画。本番1週間前には『もう絵画の展示は無理かな...止めようか....』と思うほど追い詰められましたが、終わってみればやはり諦めずにやりきって良かった!と思えるコンサートになりました。ダイジェスト動画を限定公開で前半/後半に分けてYouTubeにアップいたしましたのでよろしければご覧下さい。 コンサートは何といってもライブ・パフォーマンスが命ですので、正直なところ、動画では実際の10%くらいしか伝わらないのでは?と思いますが、それでも会場にお越しいただけなかった皆様に雰囲気だけでもお伝え出来れば、と思うのと、自分自身の記録としてダイジェストを作っています。下記のリンクよりご覧いただけます。
プログラムはBoundless Harmony (無限のハーモニー)という事で、今まで自分がピアノを弾いてきたそこそこ長い年月の中で出逢った、ブレイクスルー的な煌めきを与えてくれた作品を選びました。サイト内セクションに当日のプログラムも貼ってありますので、ノートも含めてそちらでご覧いただけましたらと思います。そして今回の自作新曲は、J.S.バッハのイギリス組曲第2番からの抜粋(プレリュード/アルマンド/サラバンド/ジーグ)を自由なアレンジで紡ぎ、曲の中にイギリスの有名曲....民謡からクラシック、ロックまで....のメロディーを散りばめたチェレンジングなものとなりました。こちらも、自分の表現したいものを組曲という形式に綺麗に落とし込む過程が色々な意味で一筋縄ではゆかず、途中何度も断念しかけました。それでも出来上がってみれば、やはり頑張っって良かった〜と思える新曲となりました。
さらに後半では、昨年に引き続きチェリスト江口心一さんをゲストにお招きしまして、ブラームスのチェロソナタ第1番ホ短調をご一緒させていただきました。昨年の曲は、私としては呼吸をするように弾けるドビュッシーのチェロソナタでしたが、今年はブラームス....ロマン派の王道とも言えるこの曲に向き合うのは、気持ちも引き締まりました。それでも、30年来お世話になっている調律師の齋藤さんに『美香さんがブラームス?って正直全然イメージ出来なかったのだけど、いや、凄く良いですね〜!』と言っていただけた時は、本当に真面目に勉強して良かった!と思いました。何よりも、会場にお運び下さったお客様方に喜んでいただけた様で、プログラムを最後まで弾き終わった時には心の底からホッとしました。
こんな感じで“産みの苦しみ”を味わったリサイタルでしたが、終わりよければ全て良し!という事で、また次のコンサートに向けて充電してまいります!
因みに、当日の展示絵画のうち半分程はお客様にご購入いただきまして、新しい展示空間へと旅立ってゆきました。